京都大学医学部附属病院 脳神経外科

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脳動脈瘤および頚動脈狭窄症におけるVessel wall imagingの分子機序の解明

脳神経外科の外来診療あるいは入院診療を受けられた患者さんへ

「脳動脈瘤および頚動脈狭窄症におけるVessel wall imagingの分子機序の解明」
(医の倫理委員会承認番号:C1581)への協力のお願い

2022.11.1 第1版

「脳動脈瘤および頚動脈狭窄症におけるVessel wall imagingの分子機序の解明」
この度、京都大学脳神経外科を主研究施設として上記表題の研究(医の倫理委員会承認番号:C1581)を行うにあたり、京都大学脳神経外科にて研究実施許可日から2025年03月31日の間に脳動脈瘤や頸動脈狭窄症に対して検査や治療を施行された患者さんの個人情報および検査情報を利用いたします。詳細は下記の通りです。本研究の目的と主旨をご理解いただき、ご承諾いただきますようお願い申し上げます。

1.研究へのご参加
◆本研究は当科の外来もしくは入院で脳動脈瘤または頚動脈狭窄症の検査や治療をうけた成人の患者さんを対象としています。参加に同意された場合には画像情報および臨床経過情報を利用させて頂きます。
◆不参加の意思はいつでも表明していただくことが可能です。その場合、解析がすでに行われていた場合でかつ結果が未公表である場合には利用した情報および解析結果につきましては破棄いたします。
◆不参加の意思を表明された患者さんに不利益を生じる事はございません。

2.研究の概要
◆研究実施許可日から2025年03月31日の間に脳動脈瘤に対して検査や治療を当科で施行された患者さんが対象です。
◆本研究の目的は、脳動脈瘤や頸動脈狭窄症の患者さんにおいて、造影MRI検査での病変部の造影効果が、血管壁のどのような現象を示しているのかを明らかにすることで、くも膜下出血や脳梗塞を発症する危険性が高い病変を同定し、より最適な治療方法を提供できるようにすることを目的としています。
◆研究実施期間は研究実施許可日から2025年03月31日までの予定です。
◆本研究は京都大学脳神経外科を主研究施設とし、国立循環器病研究センター分子薬理部(標本解析)の協力のもと実施します。
◆本研究は、京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会の審査を受け、研究機関の長の許可を受けております。

3.研究の方法
◆京都大学脳神経外科において脳動脈瘤や頸動脈狭窄症に対して検査や治療を施行された患者さんについて、通常診療の範囲内で得られた年齢、性別、既往歴(今まで治療を受けられた病気)、生活歴(喫煙やアルコール摂取歴)、家族歴(ご家族・ご親族に同じ病気ないし頭の病気や血管のご病気の方がおられるか)、内服薬、画像診断結果(CT,MRI,血管撮影画像, PET, SPECT)、採血結果、診断名、疾患の部位、疾患の大きさや形態情報、重症度、分類の存在する疾患では病期分類、治療介入歴、多発か単発か、多発の場合はそれぞれの病変への治療歴の有無の情報を収集します。また病変部の造影部位を確認するために手術時に造影MRI検査を行い、得られた標本について組織染色、免疫組織化学的検討の他、蛍光X線検査、発光分光分析、ラマン分光分析などで組織中の造影剤の成分であるガドリニウムを観察します。

4.本研究にご協力いただいた際の利益と不利益
◆本研究はご協力いただきました患者さんご本人の治療に対して現時点で、直接の利益が生じるものではございません。しかし、本研究の成果により将来的に同じ疾患を持つ患者さんに最も効果的な治療が提供可能となる点で利益があると考えております。
◆本研究では通常の診療範囲内で撮像された画像を利用します。
◆標本採取については、頚動脈狭窄症の場合、標本として採取するプラークは通常の手術手技で必ず摘出するものですので、この研究のために摘出の方法が変わることはありません。また脳動脈瘤クリッピング術の場合は、脳動脈瘤をクリップにより遮断し、蛍光色素を用いた術中血管撮影にて脳動脈瘤内の血流が完全に遮断されたことを確認して手術終了となります。この研究では、血流遮断が確認された脳動脈瘤壁の一部を採取することになります。動脈瘤内の血流が完全に遮断されたことを確認してから、脳動脈瘤壁の切開をしますので出血するリスクは低いと考えられますが、万が一に備えて迅速に止血可能な状況下でのみ実施します。術中MRIや標本採取における追加処置は、全例ではなく術者が安全に施行可能であると判断した場合にのみ施行することで、危険性を最大限回避いたします。

5.研究の対価と費用
◆患者さんには、通常の医療費以外に本研究による追加の費用負担はございません。
◆研究参加の対価としての金銭の支払いや医療費負担はできませんのでご了承ください。
◆本研究に対し、京都大学および共同研究機関に将来的に知的財産権が生じる可能性がございます。その際の知的財産権は、京都大学および共同研究機関に帰属されます。

6.個人情報の扱われ方
◆ 症例関連情報と画像データは連結して取得された後、新たなIDを付与いたします。カルテ情報とは直接的な連結不可能な状態となりますが、京都大学脳神経外科に限定してカルテIDとの対応表を保持することで臨床経過に関する情報を連結して収集いたします。
◆ 標本解析時に他機関に技術協力を依頼することがあります。その場合、個人情報はすべて京都大学脳神経外科において厳正に管理し、他施設へは完全匿名化された標本のみを提供し個人が特定されうる情報を提供することはございません。
◆ 結果を学術的な目的以外に使用することはございません。
◆ 本研究の成果は、個人が特定できない形で公開をされる事になります。
◆ 個人の解析結果につきましてのご質問には回答できません。

7.本研究終了後の情報取り扱い
 試料・情報等の保管期間
研究成果を原著論文にて公表し、当該論文が公表された後10年間にわたり研究成果の元データを保存します。
 試料・情報等の保管方法(漏えい、混交、盗難、紛失等の防止対策)
情報・研究の結果については電子データ化され研究者所有のハードディスク内にパスワードで第三者が閲覧できないように制限した状態で保管します。
◆ 保管期間または研究終了後に廃棄する場合はその処理の方法
データは格納しているハードディスクの物理的破壊等将来的に再現できない状態で処理します。

8.研究資金・利益相反
◆本研究は日本学術振興会科学研究費助成事業からの研究費(研究者:安部倉 友)により実施します。利益相反については、京都大学利益相反ポリシー、京都大学利益相反マネジメント規程に従い、京都大学臨床研究利益相反審査委員会において適切に審査しています。

9.研究計画書や研究手法に関する資料の入手と閲覧
◆本研究の研究計画書については、ご希望があれば他の研究に参加いただいた方の個人情報保護及び当該研究の独創性の確保に支障がない範囲内で開示させていただきます。その場合は、下記問い合わせ先にあります担当者にご連絡を頂ければ、後日研究責任者から担当者を介して資料を提供させていただきます。

10.研究責任者・お問い合わせ先
研究責任者
氏名:吉田 和道
所属・職位:京都大学大学院医学研究科 脳神経外科 准教授
連絡先:〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町54 075-751-3459

お問い合わせ先
氏名:安部倉 友
所属・職位:京都大学大学院医学研究科 脳神経外科 助教
連絡先:〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町54 075-751-3459 Email:abekura@kuhp.kyoto-u.ac.jp

病院のお問い合わせ窓口
京都大学医学部附属病院 相談支援センター
連絡先:〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町54 075-751-4748 Email:ctsodan@kuhp.kyoto-u.ac.jp