京都大学医学部附属病院 脳神経外科

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実血管鋳型を用いた数値流体解析による血流パラメーターと内皮細胞応答性の検討

実血管鋳型を用いた数値流体解析による血流パラメーターと内皮細胞応答性の検討

 

臨床データの研究利用に関する説明文書(情報公開)
2017.8.14 第1版
2018.7.24 第2版
2019.2.20 第3版
2021.4.24 第4版

「実血管鋳型を用いた数値流体解析による血流パラメーターと内皮細胞応答性の検討」
この度、京都大学脳神経外科を主研究施設として上記表題の研究(医の倫理委員会承認番号:R1150)を行うにあたり、京都大学脳神経外科にて2007年9月1日から2017年8月14日の間に脳動脈瘤に対して検査や治療を施行された患者さんの個人情報および検査情報を利用いたします。詳細は下記の通りです。本研究の目的と主旨をご理解いただき、ご承諾いただきますようお願い申し上げます。

1.研究へのご参加
◆本研究は当科にて血管内治療を施行された20歳以上の患者さんを対象としており、参加に同意された場合には画像情報および臨床経過情報を利用させて頂きます。
◆不参加の意思はいつでも表明していただくことが可能です。その場合、解析がすでに行われていた場合でかつ結果が未公表である場合には利用した情報および解析結果につきましては破棄いたします。
◆不参加の意思を表明された患者さんに不利益を生じる事はございません。

2.研究の概要
◆2007年9月1日から2017年8月14日の間に脳動脈瘤に対して検査や治療を当科で施行された患者さんが対象です。
◆本研究の目的は、脳動脈瘤の治療に際して撮像された患者さんの血管画像を元にコンピューター上で動脈瘤を再現し血流解析を行います。解析結果を臨床経過と統合し、増大や破裂、再発の有無に関与する血流パラメーターがないかどうかを調べます。必要に応じ血管画像から精密な血管モデルを作成し、そのモデルを用いて血流パラメーターが市販の培養内皮細胞に与える影響を調べます。これにより動脈瘤の増大や破裂、治療後の再発に関わる血流因子が血管壁に与える影響を明らかにすることが目的です。
◆研究実施期間は2017年8月14日から2024年3月31日までの予定です。
◆本研究は京都大学脳神経外科を主研究施設とし、国立循環器病研究センター分子薬理部(細胞培養実験)、名古屋工業大学医用生体工学研究室(血流解析)、早稲田大学理工学術院梅津研究室(血流解析)、大阪大学大学院情報科学研究科 情報基礎数学専攻 応用解析学講座(血流解析、モデル作成)および東京大学大学院医学研究科システム生理学教室(モデル作成)の協力のもと実施します。
◆本研究は、京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会の審査を受け、研究機関の長の許可を受けております。

3.研究の方法
◆京都大学脳神経外科において脳動脈瘤に対して血管内治療を施行された患者さんについて、通常診療の範囲内で得られた頭部CT、頭部MRIおよび脳血管撮影画像を利用いたします。さらに破裂または未破裂、および治療方法や実際に使用した治療デバイス、入院および外来で施行された頭部検査画像や経過(治療した瘤の再発、破裂や閉塞の確認)などの情報を利用いたします。コンピューター上で動脈瘤形態を再現します。血流解析データおよび破裂・未破裂などの情報、瘤の経過(増大、閉塞、再発、破裂)に関わる血行力学的パラメーターを検討します。また実際の動脈瘤画像から数例を選択し3Dモデルを作成後に内腔に内皮細胞を培養し、動脈瘤の治療結果を左右すると想定される血行力学的パラメーターに対する力学応答因子候補因子群の発現を検討します。

4.本研究にご協力いただいた際の利益と不利益
◆本研究は、提供いただきました画像情報を使用し脳動脈瘤の治療の成否に関わる血流パラメーターを明らかにすることを目的としております。ご協力いただきました患者さんご本人の治療に対して現時点で、直接の利益が生じるものではございません。しかし、本研究の成果により将来的に同じ疾患を持つ患者さんに最も効果的な治療が提供可能となる点で利益があると考えております。
◆本研究では通常の診療範囲内で撮像された画像を利用しますので、本研究による新たな負担や不利益は一切生じません。

5.研究の対価と費用
◆患者さんには、通常の医療費以外に本研究による追加の費用負担はございません。
◆研究参加の対価としての金銭の支払いや医療費負担はできませんのでご了承ください。
◆本研究に対し、京都大学および共同研究機関に将来的に知的財産権が生じる可能性がございます。その際の知的財産権は、京都大学および共同研究機関に帰属されます。

6.個人情報の扱われ方
◆ 症例関連情報と画像データは連結して取得された後、新たなIDを付与いたします。カルテ情報とは直接的な連結不可能な状態となりますが、京都大学脳神経外科に限定してカルテIDとの対応表を保持することで臨床経過(瘤の閉塞、再発、破裂など)に関する情報を連結して収集いたします。
◆ 血流解析や3Dモデル作成時に他機関に技術協力を依頼することがあります。その場合、個人情報はすべて京都大学脳神経外科において厳正に管理し、他施設へは完全匿名化された血管画像情報および治療デバイス情報(コイルやステントの種類)のみを提供し個人が特定されうる情報を提供することはございません。
◆ 結果を学術的な目的以外に使用することはございません。
◆ 本研究の成果は、個人が特定できない形で公開をされる事になります。
◆ 個人の解析結果につきましてのご質問には回答できません。

7.本研究終了後の情報取り扱い
 試料・情報等の保管期間
研究成果を原著論文にて公表し、当該論文が公表された後10年間にわたり研究成果の元データを保存します。
 試料・情報等の保管方法(漏えい、混交、盗難、紛失等の防止対策)
情報・研究の結果については電子データ化され研究者所有のハードディスク内にパスワードで第三者が閲覧できないように制限した状態で保管します。
◆ 保管期間または研究終了後に廃棄する場合はその処理の方法
データは格納しているハードディスクの物理的破壊等将来的に再現できない状態で処理します。

8.研究資金・利益相反
◆本研究は科学研究費助成事業 基盤研究(B)およびAMED 革新的先端研究開発支援
事業(CREST)研究費により実施します。利益相反については、京都大学利益相
反ポリシー、京都大学利益相反マネジメント規程に従い、京都大学臨床研究利益相反
審査委員会において適切に審査しています。

9.研究計画書や研究手法に関する資料の入手と閲覧
◆本研究の研究計画書については、ご希望があれば他の研究に参加いただいた方の個人情報保護及び当該研究の独創性の確保に支障がない範囲内で開示させていただきます。その場合は、下記問い合わせ先にあります担当者にご連絡を頂ければ、後日研究責任者から担当者を介して資料を提供させていただきます。

10.研究責任者・お問い合わせ先
研究責任者
氏名:石井 暁
所属・職位:京都大学大学院医学研究科 脳神経外科 特定准教授
連絡先:〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町54 075-751-3459   Email: ishiiakira@gmail.com

お問い合わせ先
氏名:菊池 隆幸
所属・職位:京都大学大学院医学研究科 脳神経外科 講師
連絡先:〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町54 075-751-3459  Email:tkik@kuhp.kyoto-u.ac.jp
氏名:安部倉 友
所属・職位:京都大学大学院医学研究科 脳神経外科 特定病院助教
連絡先:〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町54 075-751-3459 Email:abekura@kuhp.kyoto-u.ac.jp
病院のお問い合わせ窓口
京都大学医学部附属病院 相談支援センター
連絡先:〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町54 075-751-4748 Email:ctsodan@kuhp.kyoto-u.ac.jp